海外審査員

ヴォイチェフ・シュヴィタワ
Wojciech Świtała
カトヴィツェ音楽院(ポーランド)卒業、在学中はヨゼフ・ストンペルに師事。卒業後1991年~1996年にかけてカール・ハインツ・ケメリング、アンドレ・デュモルティエ、ジャン=クロード・ヴァンデン・エイデンのもとで研磨を積む。バルドリーノ国際コンクール(1位)、ロン=ティボー国際コンクール(第2位、聴衆賞、ヨーロッパ参加者最高位受賞)、モントリオール国際音楽コンクール、第12回ショパン国際ピアノコンクール(1990年ワルシャワ)ではポロネーズ賞他特別賞受賞。演奏活動はヨーロッパ全土に留まらずアルゼンチン、モロッコ、アラブ首長国連邦、リビア、米国、カナダ等に及ぶ。これまでにアニエスカ・ドゥチマル、ヤン・クレンツ、タデウシュ・ストゥルガーワ、フォルカー・シュミット=ゲルテンバッハ、クシシュトフ・ミソナ、イェジ・カトレヴィチ、ミロスワフ・ブワシュチック、トマス・ブガイ指揮で、ポーランドの著名オーケストラと共演。ソロ活動に加え、シモン・クセソヴィエク(ヴァイオリン)、シレジア弦楽四重奏団、カメラータ弦楽四重奏団、王立弦楽四重奏団、ティヒ市室内管弦楽団などと室内楽を共演している。リスト、シューマン、ショパン(スケルツォ、ワルツ、ロンドのナショナル版シリーズの録音を含む)などを中心に数多くのCDもリリースしており、2000年、2005年にはフレデリック・ショパン・グランプリ・ディスク大賞受賞、2002年にはポーランドのグラミー賞、フレデリック賞を授与された。カトヴィツェ音楽院ピアノ科教授および2008年より同音楽院副学長を務める。これまでに第66回ロン=ティボー国際コンクール(2009)、全ポーランド・ショパンコンクール(2007、2008)、国際パデレフスキピアノコンクールin ビドゴシチ(2010)、シンガポール ショパン国際ピアノコンクール(2010)、第16回ショパン国際ピアノコンクール予選審査員(2010)、第17回、第18回ショパン国際ピアノコンクール審査員などポーランド国内外のコンクールにて審査員を務めている。

アンナ・ヤストシェンプスカ=クイン
Anna Jastrzebska-Quinn
フレデリック・ショパン音楽大学(旧ワルシャワ音楽院)教授、鍵盤学部長。ポーランド出身でワルシャワ音楽院とジュネーヴ音楽院を優秀な成績で卒業。ワルシャワではショパン全集のナショナル・エディションを編集したヤン・エキエル教授に、ジュネーヴではニキタ・マガロフ教授およびマルグリット・ロンとエドヴィン・フィッシャーに師事したハリー・ダティナー教授に師事し、カナダではジョルジュ・シェベック教授、アントン・クエルティ教授、メナヘム・プレスラー教授の元で研磨を積んだ。パルマ・デ・マヨルカ・ショパン国際ピアノコンクールで優勝の他、サンタンデール、バルセロナ等数々の国際コンクールやポーランド国内のコンクールで上位入賞。膨大な数に渡る彼女のレパートリーの中で、ショパンの作品は常に重要な位置を占めている。このような芸術的功績が認められ、7年に渡りワルシャワのフレデリック・ショパン協会とポーランド文化省の研究員として勤めた。1974年にポーランド国立室内管弦楽団との演奏においてデビューして以来、ほぼ全てのヨーロッパ諸国の他、カナダ、中国、タイ、ウルグアイなどで演奏活動を行っている。また彼女の演奏するソロ作品、室内楽作品、ピアノ協奏曲などはポーランド、ドイツ、スイス、カナダのラジオやテレビで放送される他、スペインのレーベルよりショパン、ラヴェル、シウラナ(スペインの古典派作曲家)のCDもリリースしている。こうした演奏者としてだけでなく教育者としても、留学生を含めた大学院生や卒業生の中からは多くの有名コンクール受賞者や芸術関連の奨学金受給者を輩出している。そしてポーランド、ロシア、スペイン、オーストリア、イギリス、ハンガリー、アメリカ、中国、タイ、シンガポール、ウルグアイなどの国際コンクール審査や音楽機関でのマスタークラスや講演会などに度々招聘されている。現在は芸術教育センターでのコンサルタントやポーランド文部省での専門家としての役割も担っている。

フィリップ・ジュジアーノ
Philippe Giusiano
第13回ショパン国際ピアノコンクール最高位入賞(1995年)。1973年フランスのマルセイユに生まれ、5歳よりピアノを始める。16歳で国立パリ高等学院を卒業、1993年には奨学金を得てザルツブルグ・モーツァルテウム音楽院で研鑽を積む。その後、フランス国内の他、ドイツ、日本、オーストリア、ポーランド、イタリア、ポルトガル、モロッコ、デンマーク、リトアニア、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、中東などでリサイタルツアーを行う。また、世界中の著名な指揮者とも共演が多い。フランスと日本で行われた彼のレコーディングはショパンとラフマニノフの作品が中心となっており、一般のリスナーだけでなく批評家からも高い評価を得ている。特にショパンの24のエチュードと24の前奏曲を収録したCDは世界中で名盤との呼び声が高い。また、演奏活動だけでなく後進の育成にも努めており、ポーランドや日本でのマスタークラスに講師として定期的に招待されている。2008年より熊本県の平成音楽大学客員教授。以来、度々来日している。ワルシャワでの第18回ショパン国際ピアノコンクール審査員。

イェジ・ロマニウク
Jerzy Romaniuk
ウッチ音楽高等学校にてジグムント・イェスマンに師事し、その後、1963年から1968年にかけて、フレデリック・ショパン音楽アカデミー(旧ワルシャワ音楽院)にて、ズビグニェフ・ジェヴィエツキに師事した。大学卒業直後、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団とブラームスのピアノ協奏曲第1番を共演しデビューを果たす。その後、モスクワ音楽院でヤコフ・ザーク、エリソ・ヴィルサラーゼの下で研鑚を積むと同時に、旧ソビエト連邦を旅し、数多くのコンサートとリサイタルを成功させた。ポーランドに戻ると、フレデリック・ショパン音楽アカデミーにて教鞭をとり始め、1997年以降は、ピアノマスタークラスの教授として指導にあたっている。1979年文化芸術大臣賞第2位、1986年優秀指導者賞、1988年優秀指導者賞第3位、1989年優秀指導者賞第2位と、名誉ある賞を多く受賞している。英国、ドイツ、ベルギー、スペイン、デンマーク、イタリア、旧ユーゴスラビア、ハンガリー、チェコ、キューバ、フランス、オーストリア、アラブ首長国連邦、中国等、世界中の国々で積極的に演奏活動を行っている。またレパートリーも幅広く、バッハ、スカルラッティ、ハイドン、モーツァルト、ベートーベン、ブラームス、シューベルト、リスト、ラフマニノフ、ドビュッシー、ラヴェル、シマノフスキ、ガーシュイン等、数多くの作曲家を得意としている。出版活動にも力を傾注しており、ポーランドのみならず国際的な複数のレコード会社と録音を行っている。特にショパンは数多くレコーディングしており高い評価を得ている。また、英国放送協会(BBC)、オランダのヒルフェルスム、ポーランドのラジオ局やテレビ局にも出演している。

ヨアンナ・ドマンスカ
Joanna Domańska
クラクフ音楽院にてジャン・ホフマンにピアノを師事する。1982 年、カトヴィツェ音楽院にてアンジェイ・ヤシンスキのクラスを首席で卒業。その後、フランス政府の補助金を得て1986 年から1987 年、フランスのリヴィア・レフの下で研鑚を積む。1981 年ロン・ティボー国際コンクール、1982 年カーサグランデ国際ピアノ・コンクール(イタリア、テルニ)、同年ポーランド・ピアノ・フェスティバル(ポーランド、スウプスク)等多数の国際コンクールにて入賞している。また、アッシジ音楽祭、フィレンツェ五月音楽祭、ラジオ・フランス音楽祭(モンペリエ)、ワルシャワの秋、ポーランド・ピアノ・フェスティバル、ドゥシュニキ・ズドルイ国際ショパン音楽祭等、多くの音楽祭に招待されている。レパートリーは幅広く、カロル・シマノフスキの解釈には定評があり、ブラームスやラヴェル、モーツァルト、ショパンも得意としている。ドマンスカは3 枚シマノフスキのCD を録音している。最初の録音は1995 年にイギリスのオリンピア社よりリリースされ、高い評価を受ける。2007 年には、ポーランドのDUX より2 枚目のアルバム(シマノフスキのバレエ作品<ハルナシェ>のピアノ・ヴァージョンの世界初演)がリリースされ、ポーランドの名ピアニスト、アンジェイ・タタルスキとの共演は話題となった。また、同年シマノフスキのピアノ・ソロ作品集もリリースし、ピチカート社より、世界的に評価の高いスーパーソニック賞を受賞する。この他にも、ポーランド放送、イタリア放送、フランス放送との録音も行っている。現在はカトヴィツェ音楽院にて教鞭を執る傍ら、ポーランド国内外のコンクール審査やマスター・クラス、講義などで幅広く活躍している。2011 年から2017 年まではシマノフスキ音楽協会の会長を務め、定期的な音楽祭の開催やカロル・シマノフスキ音楽コンクールの立ち上げなどシマノフスキ音楽の振興に大きく寄与した。

アンナ・グレツカ
Anna Górecka
アンナ・グレツカは、モーツァルトやベートーヴェン、ショパン、ブラームスはもちろんのこと、ラヴェル、グレツキ、そしてジグムント・クラウゼ、トマシュ・カミェニャクなど近現代の作曲家の作品に至るまで、幅広い興味と多様なレパートリーを持つポーランドのピアニスト。音楽一家に生まれたグレツカは、ピアニストの母と作曲家であった父ヘンリク・ミコワイ・グレツキの影響で、幼少の頃より生演奏や偉大な芸術家と身近に接することのできる環境の中、音楽的な才能を開花させた。1991年、カトヴィツェ音楽院にてクリスティアン・ツィメルマンを育てたアンジェイ・ヤシンスキ教授のクラスを優秀な成績で卒業。その後2年間にわたり、高名なロシア人ピアニスト兼教師 ヴィクトル・メルジャーノフ氏の元で研鑽を積む。在学中、ポーランド文化芸術省およびドイツ学術交流会より奨学金を得る。セニガリア国際ピアノコンクール(イタリア)、ブラームスコンクール(ハンブルク)、ポーランドピアノ音楽祭等のコンクールで入賞。また現在までに10枚以上のCDを録音しており、ヘンリク・グレツキのピアノ協奏曲 Op.40を含む作品(DUX 0924)は2013年にポーランドで最も権威のあるフレデリック賞にノミネートされた。演奏活動と並行して後進の指導にも力を注いでおり、国内外のコンクールにて審査員を務める他、若いピアニストのためのマスタークラスも開催している。ワルシャワ・ショパン音楽大学で開催される夏期講習会では、講師として定期的に招かれている。現在カトヴィツェ音楽大学ピアノ科教授。門下の中からは国内外の多数のコンクールにて延べ30人以上の入賞者を輩出している。

マグダレーナ・リサク
Magdalena Lisak
第13回ショパン国際ピアノコンクールにて6位入賞(1995年)。カトヴィツェ(ポーランド)の音楽一家に生まれる。若年の頃から数々の国内外のコンクールで優勝し、1992年には国際シマノフスキ・コンクール(ウッチ県、ポーランド)において優勝すると共にシマノフスキ最優秀演奏家としての賞を授与された。1994年シマノフスキ音楽学校(カトヴィツェ音楽院)をアンジェィ・ヤシンスキ門下生として首席で卒業。同年のゲーザ・アンダ国際ピアノ・コンクール(チューリッヒ)では準決勝に出場。その後、奨学金を得てチューリッヒ音楽院及びバーゼル音楽大学にて、研磨を積む。1996年~1998年にかけてはバーゼルにてクリスティアン・ツィマーマンに師事し、またヴィトル・メルジャーノフ、レオン・フライシャーのマスター・クラスを修了する。1995年、第13回ショパン国際ピアノ・コンクール(ワルシャワ)にて受賞後、人見記念講堂(昭和女子大学)、シュタット・カジノ(スイス)、ナショナル・フィルハーモニー(ポーランド)、ルドルフィヌム音楽公会堂(プラハ)など世界各国の有名ホールにてコンサートを行う。ポーランド、スイス、ドイツのラジオ局やTV局に向けて録音も行っており、1996年にはDUX社よりショパン作品集をリリースした。現在、ソロ、コンチェルト、室内楽等のコンサートをヨーロッパ諸国及び日本、カナダ、中国、アメリカ等で行っており、レパートリーはバロック音楽から20世紀の現代音楽までと幅広い。シレジア音楽協会を創立、会長を務めながら数々な芸術活動を行っている。2008年にカトヴィツェ音楽院にて博士号を取得し、同校にて教授を務めている。

ベアタ・ビリンスカ
Beata Bilińska
クラクフ生まれ。主要なポーランド人ピアニストの一人。1996年、カトヴィツェのカロル・シマノフスキ音楽院アンジェイ・ヤシンスキ教授のクラスを優秀な成績で卒業し、同音楽院の教員に加わる。6年間ヤシンスキ教授のアシスタントを務めた後、准教授に就任。ベルリン芸術大学にてクラウス・ヘルヴィヒ教授のもとで、また、リー・カムシンやジョン・ペリーなどの著名なピアニストのマスタークラスなどで研鑽を積み、クリスティアン・ツィメルマンからは芸術の心得を学んだ。ポーランドの主要な音楽ホールにてリサイタルを開催、オーケストラとも共演しているほか、ヨーロッパ各地、ロシア、アメリカ、日本で演奏活動を行っている。これまでにドゥシニキ・ズドゥルイのショパン国際ピアノフェスティバルやパリ・ショパンフェスティバルなどポーランド国内外の名声ある音楽祭で演奏している。2003年のニューヨークのカーネギーホールデビューは、メディアに取り上げられ絶賛された。第46回ブゾーニ国際ピアノコンクール、ファイナリスト(1993)、第17回リナ・サラ・ガロ国際ピアノコンクールでは第1位および聴衆賞(2002)を受賞。これまでにラフマニノフ、ショパン、ベートーヴェンの作品などを含む10枚のCDをリリースしている。これらの録音はルクセンブルクのピッツィカート・スーパーソニック賞、ベルギーの音楽雑誌クレッシェンドのジョーカー賞、マドリードのスケルツォ賞、ローマの音楽賞、そして2008年には名誉ある国際クラシック音楽賞(MIDEM)を受賞している。

ピオトル・バナシク
Piotr Banasik
ピオトル・バナシクは、アンジェイ・ヤシンスキ教授クラスの門下生として2006年にカトヴィツェ カロル・シマノフスキ音楽院を優秀な成績で卒業。2015年にはPhDを取得し、母校にて准教授のポストを得る。これまでにマスタークラスにおいてヴェラ・ゴルノスタエヴァ、アレクセイ・オルロヴェツキ、ダン・タイ・ソン、アレクシス・ワイセンベルク、アリエ・ヴァルディ、クリスチャン・ツィメルマンなどのアーティストの指導を受ける。ポーランド国内外のコンクールや音楽祭で数々の賞を受賞しており、第48回マリア・カナルスコンクール(バルセロナ)メダル受賞、2002年若い音楽家のための音楽祭(グダンスク)一位、パルナッソス国際ピアノコンクール(モンテレイ、メキシコ)グランプリ、2003年ショパンピアノアーティスティックスカラシップコンクール(ワルシャワ)一位のほか、第36回ポーランドピアノ音楽祭(スウプスク)で表彰、2005年10月には第15回ショパンコンクール(ワルシャワ)ではthe best participant who did not qualify to the final roundを含む特別賞を受賞した。2009年リスト国際ピアノコンクール(ヴロツワフ)、2012年ナショナルショパンピアノコンクール(ワルシャワ)でも受賞している。またポーランド文化庁から奨学金も得た。1998年から、ヨーロッパ各地、メキシコ、アラブ首長国連邦、カナダ、米国、エチオピア、ブラジルで数多くのリサイタルを開き、また協奏曲のソリストとして活躍する。これまでにアグニェシュカ・ドゥチマル、ミロスワフ・ヤツェク・ブラシュチック、トマシュ・ブガイ、ウカシュ・ボロヴィチ、シモン・ビヴァレツ、マッシミリアーノ・カルディ、スラヴォミール・シュルザノスキー、オズバルド・フェレイラ、ピオトル・ガイェヴスキ、トマシュ・ゴルカ、ミェチスワフ・グラボフスキ、ズビグニェフ・グラツァ、イェジ・コセック、アレクサンダー・リープライヒ、イェジ・マクシミウク、イェジ・スヴォボダ、マルチン・ナウェンチ=ニエショウォフスキ、ジョン・ネシュリング、ジグムント・リヒェルト、イェジ・サルヴォロフスキ、タデウシュ・ストゥルガワ、ジャン=ピエール・ヴァレーズ、タデウシュ・ヴォイチェホフスキなどの著名な指揮者の指揮の下、ポーランド国立放送交響楽団、ポーランド放送アマデウス室内管弦楽団、シンフォニエッタ・クラコヴィア、フォークハイマー・カンマーオーケストラ (ドイツ), グアナファト交響楽団(メキシコ), フランス国立ロワール管弦楽団(フランス)、パラナ交響楽団(ブラジル), パデレフスキ交響楽団 (米国)、 そのほかポーランド国内多数の交響楽団と共演。ポーランドラジオ放送でポーランド国立放送交響楽団、ポーランド放送アマデウス室内管弦楽団との共演を、メキシコラジオ放送でグアナファト交響楽団とのショパン協奏曲第1番を録音している。2001年にはカロル・シマノフスキユースシンフォニーオーケストラとベートーヴェン協奏曲第3番で共演。弾き振りし、録音した。その2年後には同曲をポーランド国立放送交響楽団と録音した。2014年には同オーケストラとアレクサンデル・クリコフスキのピアノコンチェルト第2番を録音した。2019年にはミェチスワフ・カルウォーヴィチのピアノ全曲集を録音したデビューソロアルバムがDUX レコーディングよりリリースされた。これまでに、the 22nd Septembre Musical de l’Orne (フランス、2004), ドゥシニキ・ズドゥルイ国際ショパンフェスティバル(2005, 2012), スウプスクのポーランドピアノ音楽祭、 Oficina de Music de Curitiba Festival (ブラジル、2011, 2012)、 アレクシス・ワイセンベルクピアノ音楽祭(スイス、2007) 、アラブ首長国連邦のthe 8th Music Festivalなどの名高い国際音楽祭で演奏している。演奏活動の傍ら、後進の指導も熱心に行っており、カロル・シマノフスキ音楽院で准教授を務めるほか、カトヴィツェのMieczysław Karłowicz Primary and Secondary State Music Schoolでは鍵盤楽器学科長を務める。2018年からポーランドカトヴィツェカロル・シマノフスキ音楽院で毎年行われている国際ピアノマスタークラスの芸術監督を務める。

シュチェパン・コンチャル
Szczepan Kończal
1985年ポーランドのカトヴィツェに生まれる。カトヴィツェ音楽院(シマノフスキ音楽院)にてヴォイチェフ・シュヴィタワ教授と同じくヨゼフ・ストンペルに師事。卒業後現在までヴォイチェフ・シュヴィタワ教授のアシスタントを務めている。第15回ショパン国際ピアノコンクール(2005年)のセミファイナリスト。その他国際コンクールの受賞歴は、トビリシ(2009年)3位、プレトリア(2008年)6位、リスボンのヴィアナ・ダ・モッタ(2007年)5位、ミラノ(2010年)1位、ラウリニャノ(2011年)1位、ティミショアラ(2011年)1位、フラスカーティ(2012年)1位、リッソーネ(2013年)1位、カラーリオ(2014年)1位、シビウ(2016年)2位、ヴェローナ(2012年)2位、ケリケリ(2012年)2位、カンピージョス(2009年)3位、オスロのグリーグ(2008年)2位、高崎(2001年)2位。タリン国際ピアノコンクール(2006年)ファイナリスト。ポーランド国内ショパンコンクールでは3度受賞している。ノアン、ドゥシュニキ、ナショナルフィルハーモニックホールでのショパンフェスティバルを始め、ワルシャワ、スウプスク、ウッチなど他のポーランド国内のフェスティバルや、クレサーレ、オエイラス、ロカルノ、ミラノ、イスタンブール、トビリシなど海外でも演奏活動を行っている。また、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ポーランド国立放送交響楽団、エストニア国立交響楽団、トルコのプレシデンシャルシンフォニーオーケストラ、グルベンキアン管弦楽団などのオーケストラや、アントニ・ヴィト、タデウシュ・ストゥルガラ、マレク・ピヤロフスキ、イェジ・スヴォボダ、ミハウ・ クラウザ、ミハウ・ドヴォジンスキ、アンドレス・ムストネン、アルヤン・ティエン、ペーター・チャバといった指揮者とも演奏している。マスタークラスをダン・タイ・ソン、ピーター・ドノホー、ヴィクトル・メルジャーノフ、ベルナール・リンガイセン、リー・クム・シング、ジョン・ペリー、アンジェイ・ヤシンスキ、クシシュトフ・ヤブウォンスキ、クリスチャン・ツィメルマンと一緒に行った。ポーランド文化庁からは6度に渡り奨学金を受け、他にもポーランド首相、ポーランド子供基金、“Młoda Polska (ヤング・ポーランド)”賞から奨学金を受けた。17のヨーロッパ諸国をはじめ、サウスアフリカ、エジプト、オーストラリア、ニュージーランド、ジョージア、キルギス、モンゴル、中国、日本、カナダなど様々な場所で活動している。

カロリーナ・ナドルスカ
Karolina Nadolska
カロリーナ・ナドルスカはポーランドを代表する若手ピアニストで、類を見ない音楽的感受性と楽曲を創造する力を併せ持っている。これまでにカタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン、またワルシャワのショパン音楽大学にてピオトル・パレチニ(ピアノ)やクリスティナ・マコウスカ=ワヴリノヴィチ(室内楽)のもとで研鑽を積み芸術性を高めた。2009年の卒業時には、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団とのスペシャルコンサートが開催された。2015年にはポーランド国立ショパン研究所(NIFC)ショパンとリストのCDをリリースし好評を博す。2017年9月には、音楽博士号を取得。ポーランド国内のみならず、米国、日本、オーストラリア、アルゼンチン、ドイツ、英国、スペイン、スウェーデン、イタリア、エストニア、フランス、スイス、オランダ、チュニジア、クロアチア、リトアニアなどで演奏活動を行っている。またその傍ら、ワルシャワのショパン音大にて講師を務める。学生時代には、ウラジミール・クライネフ、カール=ハインツ・ケマーリング、ボリス・ベルマン、ジョン・オコーナー、ジャック・ルヴィエ、ドミニク・メルレ、ベルナール・リンガイセン、ユージン・インジック、ディーナ・ヨッフェなど著名な教授のマスタークラスを受講した。2014年ショパン国際ピアノコンクール(ブダペスト、ハンガリー)、ショパン国際ピアノコンクール(カルロヴァツ、クロアチア)、2013年ショパン国際ピアノコンクール(グラナダ、スペイン)にて第1位。2012 ショパン国際ピアノコンクール(ブダペスト、ハンガリー)とショパン国際ピアノコンクール(テグ、韓国)にてポーランド舞踊(マズルカとポロネーズ)の優れた演奏者に送られる特別賞を受賞。2011年ポーランド国内ショパンコンクール(NIFC主催 ワルシャワ・ポーランド)にて第2位とショパン作品の優れた演奏者に送られる特別賞を受賞。2008年ヤマハのピアノコンクール(ロンドンに拠点を置くヨーロッパのヤマハ音楽振興会主催)にて第1位。2004年第6回パデレフスキ国際ピアノコンクール(ブィドゴシュチュ・ポーランド)にて最も優れたポーランド人参加者に送られる特別賞を受賞。2003年ショパン国際ピアノコンクール(マリャーンスケー・ラーズニェ、チェコ)で入賞など多数の国際コンクールにおいて受賞。

ミハウ・ソブコヴィアク
Michal Sobkowiak
ポーランドの音楽家の家庭に生まれる。10歳でテレビ番組「Akademia muzyczna (アカデミア・ムジチナ)」に出演しピアニストとしてデビュー。その後、ポーランド国立フィルハーモニー・ホール等多くのコンサート・ホールで演奏し、海外の国際音楽祭にも多数参加する。作曲家、ジャズ・ピアニストと しても活躍。ワルシャワ・ショパン音楽院 (現・ ショパン音楽大学)ピアノ科卒業後、チューリッヒ音楽院研究科留学。アンジェイ・ヤシンスキ、テレサ・マナステルスカ、ガブリエラ・ワイスの各氏に師事。1995年、フランツ・リスト国際ピアノコン クール(ポーランド)入賞。1996年、フレデリック・ショパン協会(ワルシャワ)より奨学金を得る。1997年、ヨーロッパ・ピアノフォーラム(ベルリン)に出演。2002年、第36回モントルー・ジャズ・フェスティバル(スイス)に参加。2017年にリリースしたCD「Jazz Loves Chopin」は e-onkyo music の Top 100 Album ランキングで1位を獲得。2018年公開の映画「羊と鋼の森」にピアニスト役として出演。現在、福島学院大学教授、昭和音楽大学講師。ヨーロッパ国際ピアノコンクールin Japan、ピティナ、ショパン国際ピアノコンクール in ASIAの各審査員。

ミハイル・カンディンスキー
Mikhail Kandinsky
洗足学園音楽大学・同大学院非常勤講師、上野学園大学音楽学部客員教授、東京ピアノコンクール、ショパン国際コンクールin Asia他各審査員。PTNA正会員。趣味は自然散策、チェス、薪能鑑賞。

ニール・アンドリュー・シャープ
Neil Andrew Sharpe
1962年、英国ノッティンガム生まれ。7歳でピアノを始め、10歳から地元の初見コンクールに8 年連続で優勝し、その才能を発揮する。ロイヤル・スコティッシュ・アカデミーに奨学金を得て入学、ピアノをグスタフ・フェンニョ、室内楽をヘスタ・マーティヌー、オペラの指揮法をレナード・ハンコックに師事。大学在学中にイアンワット(器楽)・リーダー(歌曲)で伴奏賞を受賞。卒業後は、コレペティートルとして故レナード・バーンスタインとともにミュージカル「キャンディード」のスコティッシュ・オペラ版上演に参画し、また、スコティッシュ・オペラ歌劇場内の教育部門で音楽監督を務めた。1989 年の来日を機に、毎年精力的に室内楽等の演奏活動を開始。1997 年、英国に戻りミルトン・キーンズ・ミュージック・サービスの公式伴奏者を務め、ロンドンやベルファスト交響楽団等の首席フルート奏者など、多くの主要な演奏家たちと音楽祭やマスタークラス、室内楽演奏会に出演。2004年に再び日本へ戻り演奏活動を開始し、NHK-FMラジオに出演をする。2005年から昭和音楽大学の大学院課程への室内楽科試験の審査員を務め、2007年に同大学のピアノ科・室内楽科の教授に就任。2011年11月に開催された地元ノッティンガムでの新しい初見コンクールの立ち上げに助力。2012年には彼の門下生が首席で卒業をする。同年北海道に移住し、夫人の家族とともに暮らしながら、後進の指導と定期的な演奏活動を続けている。札幌二期会オペラでのマスタークラスに参加し、また旭川でのオラトリオコーラスの伴奏者兼音楽監督に就任。このコーラス団体は2014年以来ヘンデルの「メサイア」や他の合唱作品をオーケストラとともに旭川のクリスタルホールで演奏しており、彼自身も指揮台に立っている。現在も神奈川県新百合ヶ丘にて定期的にレッスンを行っている。

ヤーノシュ・ツェグレディ
Janos Cegledy
ハンガリー出身。ニュージーランド ヴィクトリア大学卒業。ドイツ学術交流会(DAAD)奨学金を得て、ザールラント州立音楽大学院修了(故アンドール・フォルデシュ氏に師事)。ロンドン王立音楽アカデミー、ギルドホール音楽演劇学校にてディプロマ取得。国内外での演奏活動ほか 作曲、編曲も手がけ、全音楽譜出版社より自作曲、ピアノソロ曲、連弾曲などが出版されている。母校ヴィクトリア大学、米エール大学、ワシントン大学、デンバー大学、豪クイーンズランド大学にて講演を行う。レシェティツキ国際ピアノコンクール、大阪国際音楽コンクール、全日本合唱コンクール等の審査員を務める。東邦音楽大学教授を経て、現在 武蔵野音楽大学講師。日本レシェティツキソサエティ会長。

ギグラ・カツァラヴァ
Guigla Katsarava
パリ・エコール・ノルマル音楽院 ソロ・ピアノ科教授を21年務める。これまで、マルタ・アルゲリッチ、ポール・ バドゥラ=スコダ、シプリアン・ カツァリスなどが審査員を務める卒業試験で、数多くの首席演奏者を輩出。また、毎年国際的に活躍するピアニストを送り出し、数多くの教え子が国際コンクールで優秀な成績を残して、 今もピアニストとして活躍中。指導者としての教育学の観点では、多くの文献を通して、歴史的背景も反映させた、生徒が興味を抱くような指導方法を探求している。現在、東京音楽大学ピアノ科特任教授。これまで、L. Naumov(レフ・ナウモフ)、L. Berman(ラザール・ベルマン)、T. Amiredjibi (テンギーズ・アミレジビ)、G. Fremy(ジェラール・フレミー)から直々に教わる。その結果、 ロシアとヨーロッパにおける5つの主要な学校、Heinrich Neuhaus(ハインリッヒ・ノイハウ ス)、Konstantin Igumnov(コンスタンチン・イグムノフ)、Alexander Goldenweiser(アレ クサンダー・ゴールデンヴェイゼル)、Vladimir Sofronitsky(ウラジミール・ソフロニツキー)、 Yves Nat(イヴ・ナット)の学校の良き伝統を継承。すなわち、全ての欧露音楽に精通してい る。 ラザール・ベルマンに師事したことから、アレクサンドル・スクリャービンのピアニズムに興味 と愛着を持っている。世界中のマスタークラスに招待されており、フランシス・プーランク国際アカデミー、フェスティバル・アカデミー、ピアノ・ピック国際アカデミー、パリ・ヤマハ・アーティストサービス・ ヨーロッパ、 ヴァルディゼール音楽アカデミー(以上フランス) 、ウェーバー州立大学、パフォーミン グアート(USA、ユタ州)、ポルトアレグレ大学、リオデジャネイロ大学(以上ブラジル)、バルセロナ・ピアノアカデミー(スペイン)、ポルト国立高等音楽学校(ポルトガル) など多数。
組織委員会
上席常任委員

菊地 麗子
Kikuchi Reiko
桐朋学園大学音楽学部ピアノ科を卒業。水嶋元子、遠藤比佐、伊藤裕、井口愛子の各氏に師事。その後演奏、教育ともに活発な活動を繰り広げ、公開セミナー、レッスンを全国で開催する一方、ムジカ・ノーヴァやショパン誌にも度々執筆している。「国際ピアノ・シュロス研究会」を主宰し、コンチェルトの早期導入のための楽譜編集や啓蒙活動も行い、国内はもとより海外でも高い評価を得ている。今日まで、ポーランド放送響やハンガリー放送響、ポメラニアン・フィル(ポーランド)、ハバロフスク交響楽団(ハバロフスク)そして、北西ドイツ・フィルと国内及び海外で協演している。又室内楽にも取り組み、プリモ・アレグロ弦楽四重奏団と数回共演した。また岸邉眞知子氏と、ピアノデュオリサイタルやポーランド・クラクフ室内管弦楽団と協演した。2007年「60本の赤いバラ」2018年「70本の紫のバラ」記念リサイタルを開催した。その他ポーランドや韓国、ロシア等と「交歓演奏会」を多数開催、近年では中国に度々招かれ指導やコンクール審査も多数行っている。現在、東京音楽大学客員教授、昭和音楽大学客員教授。
上席特別委員

江口 文子
Eguchi Fumiko
桐朋学園大学在学時に渡欧。パリを中心に各地でリサイタル、室内楽、オーケストラ共演、伴奏等で活動。国際的に活躍する数多くのピアニストを育て幅広い音楽普及啓蒙活動を行っている。全国各地及びヨーロッパ、アメリカ、アジアでマスタークラスの講師、ダブリン国際ピアノコンクール、ウィーンベートーヴェン国際ピアノコンクール、モーツァルト国際コンクール、フランツリスト国際ピアノコンクール等、国内外のコンクールで審査員を務める。昭和音楽大学教授・学長補佐・ピアノ科主任、同附属音楽・バレエ教室室長、同附属ピアノアートアカデミー主任教授、(社)全日本ピアノ指導者協会理事、ショパン国際ピアノコンクールin ASIA 上席特別委員。
常任委員

加藤 一郎
Kato Ichiro
東京藝術大学卒業、スイス・ヴィンタートゥア音楽院留学。杉浦日出夫、米谷治郎、マックス・エッガー、クリストフ・リスケの各氏に師事。その他、タチアナ・ニコラーエワ、コンラート・ハンゼンのマスターコースを受講。各地でリサイタル、オーケストラとの共演、室内楽、伴奏などの演奏活動を行い、NHK-TV・FM等にも出演する。それらの演奏活動に対して「加藤は優れた音楽性をもつ、筋の良いピアニストであり、音楽を豊かに歌いあげることができるという貴重な資質をもった一人である。」(ムジカノーヴァ誌)と好評を得る。近年は演奏法研究にも力を入れ、著書に『ショパンのピアニスム―その演奏美学をさぐる』(音楽之友社、2004年)、『ショパンによるバロック音楽の受容に関する研究』(文科省科学研究費補助金、2017年)などがあり、バッハ、シューマン、ショパン、リスト、ラフマニノフなどを中心に論文多数。また、ヨーロッパ・ピアノ教育連盟国際会議(ストックホルム国際会議場、2012年)、ショパン国際会議(ワルシャワ大学、2017年)、韓国ピアノ協会、日本ピアノ教育連盟、朝日カルチャーセンター等で、多くの講演や公開レッスン、演奏を行う。また、2nd ASEAN International Piano Concerto Competition(インドネシア)等、国内外の多くのコンクールの審査を行う。その他、Asia International Piano Academy & Festival(韓国)等、マスターコースの講師としてもたびたび招聘される。2010年度から現在まで文科省科学研究費補助金を研究代表者として5回、研究分担者として1回受給し、バッハ及びショパンの演奏法に関する研究を行う。文科省専門委員を歴任。現在、国立音楽大学特別研究員、日本ショパン協会理事、日本ピアノ教育連盟理事。ショパン・ナショナルエディション日本語版監修者。

三上 桂子
Mikami Katsurako
桐朋学園音楽科卒業。パリ国立音楽院、ジュリアード音楽院で学ぶ。NHK・毎日新聞社共催の全日本学生音楽コンクール、日本音楽コンクールを共に第1位優勝。安宅賞受賞。フランス政府給費留学生として渡仏。ロン=ティボー国際コンクール、カサドジュ国際ピアノコンクールなど数々の賞を受賞。1978年にカーネギー・ホールでリサイタルデビューを果たし、ニューヨークタイムズ紙で絶賛される。米国のみならず欧州でも講師として招かれ、日本各地で演奏活動を行う。現在は桐朋学園大学名誉教授。

三谷 温
Mitani On
桐朋学園大学附属「子供のための音楽教室」、同高等学校音楽科を経て桐朋学園大学卒業。卒業後園田高弘氏の下で研鑽を積む。’03文化庁より初代「文化交流使」に任命された。ザグレブフィルハーモニー管弦楽団の来日公演(ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番)、ロシア・サンクトペテルブルグ建都300年記念演奏会(ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番)、ルーマニア国立オーケストラ定期演奏会(ブラームス/ピアノ協奏曲第2番)のソリストをつとめる他、50回を超えるザルツブルクでの“On Mitani Zyklus”(ソロ・室内楽・協奏曲のコンサートシリーズ)、70回に及ぶ福島県を中心とした復興支援コンサートをはじめ、世界各国で演奏会・公開レッスンを行うなど国内外で活躍。また、ヤマハ銀座店におけるコンサートをはじめ数多くのコンサートをプロデュース、その他様々な音楽普及活動も展開している。モスクワ・カバレフスキー国際コンクール、ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール他国内外のコンクールの審査員をつとめる。現在、昭和音楽大学教授、演奏表現学会理事、(社)アーツスプレッド代表理事、アーツ室内オーケストラ音楽監督。ホームページmit-on.com

坂井 千春
Sakai Chiharu
東京藝術大学音楽学部付属音楽高等学校、同大学ピアノ科を経て同大学院修士課程終了。ブリュッセル王立音楽院とパリ・エコール・ノルマルでコンサーティスト・ディプロムを最高位で取得。マリアカナルス、ポルト、ロンドンの各国際コンクールで優勝。ロン・ティボー、エリザベート国際コンクール入賞。ポルト国際コンクールではドビュッシー賞、現代音楽最優秀演奏賞も受賞した。フィルハーモニア管弦楽団など内外のオーケストラと共演、欧米や日本各地で演奏。第2回出光賞受賞。ニューヨーク州大学音楽学部で教鞭をとった後、2004 年に帰国し、京都市立芸術大学で准教授として後進の指導にあたる。2006 年のリサイタル「フランス音楽の夕」では青山バロックザール賞を受賞した。2020 年4 月より東京藝術大学教授。

柴田 龍一
Shibata Ryuichi
桐朋学園高等学校音楽科を経て日本大学文理学部心理学科卒業。パリ・エコール・ノルマル音楽院(和声上級科、フーガ科)修了。1981年にフランスから帰国と同時に音楽評論家として執筆活動を開始し、「音楽の友」誌、「ムジカ・ノーヴァ」誌の演奏会評を現在に至るまでレギュラーで担当する他、「音楽芸術」誌の演奏会評も休刊までレギュラーで担当。他に「レコード芸術」誌、CDライナーノート、プログラム解説等を執筆。共著に「クラシック名曲大全」、「名曲ガイド・シリーズ」、「クラシック名曲ガイド」、「名曲への旅」、「ピアノ曲読本」、「ベートーヴェン・ルネッサンス」、「ピアニスト名鑑500」、「ピアノとピアニスト2003」(以上音楽之友社)、「ザ・ピアノ&ピアニスト」(読売新聞社)、「ピアノとピアニスト」、「マーラー事典」(立風書房)、「クラシックCDエッセンシャル・ガイド」名曲編ⅠとⅡ、同指揮者編、ピアニスト編、協奏曲編(学習研究社)他、多数がある。

武本 京子
Takemoto Kyoko
東京藝術大学音楽学部ピアノ科卒業、同大学院修了。国内外で古典から現代まで幅広いレパートリーで活動を行う。14枚のCDをリリースし、著名なアーティストとの共演した演奏動画をYouTube配信し、高く評価されている。
音楽の内面を色彩と物語でイメージし、演奏法を導く「イメージ奏法」を開発し、「楽曲イメージ奏法」(ドレミ楽譜出版社)や、ピアノを学ぶ人に贈る「武本京子のイメージ奏法」の解説書とワークブック(音楽之友社)などの著書を出版。近年は、音楽が心身に与える影響について、医学や心理学の研究者と共同研究し、学会、論文等で発表を行なう。名古屋市芸術祭賞、愛知教育文化芸術賞、クラスノダール国際音楽祭芸術賞、名古屋市芸術奨励賞、愛知県芸術文化選奨文化賞、名古屋ペンクラブクリティック賞などを受賞。現在、愛知教育大学名誉教授、名古屋音楽大学客員教授、金城学院大学、四日市看護医療大学非常勤講師。武本京子イメージ奏法研究会主宰。

山上 明美
Yamagami Akemi
東京藝術大学附属高校卒業後、西独マンハイム国立音楽大学留学、演奏家国家試験を最優秀にて卒業。西独デビューリサイタル後、東京を主に北海道から沖縄に至る全国各地にて、また欧州ではフランクフルト、デユッセルドルフの他、韓国ソウルでもリサイタルを行い国際的に活躍。オーケストラでは日本フィル、新日本フィル、京都市響、大阪フィル、名古屋フィル、関西フィル、センチユリー、大阪シンフォニカー、テレマン室内管弦楽団、モーツァルト室内管弦楽団、ワルシャワシンフォニア等と協演。サントリーホールでのショパンピアノ曲全曲演奏会 でのリサイタル、フェスティバルホールでの花博コンサート、ターリッヒ弦楽四重奏団との共演等幅広く活躍。 CDでは プリマヴィスタ弦楽四重奏団とシューマンのピアノ五重奏、四重奏曲をリリース。受賞歴も多く、全日本学生音楽コンクール第2位、文化放送音楽賞、ジュネーブ国際コンクールショパン賞、音楽クリテイッククラブ奨励賞、大阪文化祭賞、またショパン国際コンクール in Asia、日本クラシックコンクール、ベーテン音楽コンクール優秀指導者賞 を受賞。現在、神戸女学院大学名誉教授、(公財)日本ピアノ教育連盟関西支部運営委員、日本ショパン協会関西支部長。
特別委員

多 美智子
Ohno-Kasuya Michiko
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学を経て、東京藝大大学院修了。P.ヴィノグラドフ、 安川加壽子、金澤希伊子各氏に師事。第35回日本音楽コンクール第1位。1972年渡独。1976年、シュトゥットガルト国立芸術大学演奏家コース修了。G.ローマイヤー、L.ギヤット、E.ピヒト=アクセンフェルトの各氏に師事。1983年―89年シュトゥットガルト国立芸術大学にて教鞭をとる傍ら、リサイタル、室内楽等演奏活動を行う。1989年帰国、東京藝術大学音楽学部講師着任。国内,外にて、ソロ・リサイタル、オーケストラとの共演の他、様々な楽器とテーマを変えたアンサンブル「多 美智子・室内楽シリーズ」を継続中。ショパン国際ピアノ・コンクール in Asia他、日本音楽コンクール、全日本学生音楽コンクール、安川加壽子記念コンクール、日本ピアノ教育連盟オーディション、長野県ピアノ・コンクール他 数々のコンクールの審査員を務める。2011年3月、東京藝術大学、同大学音楽学部附属音楽高等学校長を定年退職後、東京藝術大学名誉教授。現在、日本ピアノ教育連盟会長。

岡本 美智子
Okamoto Michiko
桐朋音楽大学付属「子供のための音楽教室」、桐朋音楽女子高等学校音楽科を経て同大学音楽学部卒業。有賀和子、故、井口基成氏に師事。第32回毎日コンクールピアノ部門第2位入賞。1966年、アメリカテキサス・キリスト教大学より奨学金を受け、留学。在米期間を通して、故リリー・クラウス女史に師事。また、アスペン音楽祭においてB.ウェブスター氏に、メドゥルブルック音楽祭より奨学金を受け、ウラジミール・アシュケナージ氏に師事する。ヴァン・クライバーン国際コンクール第6位入賞。1970年に帰国し、各地での演奏活動の傍ら桐朋学園大学で教鞭をとる。第6回チャイコフスキー国際コンクールにおいて、最優秀伴奏者賞を受賞。また、「プラハの春」国際音楽祭出演をはじめ、アメリカ各地、旧ソ連各地、台湾においてリサイタル、室内楽演奏会を行うなど、国際的にも活躍。音楽教育に深く従事し、国内の音楽コンクールをはじめ、カール・チェルニー国際コンクール(プラハ)、スクリャービン国際コンクール(モスクワ)、ラフマニノフコンクール(U.S.A)など、審査員を多く務め、CD録音、楽譜校訂も手がける。現在、桐朋学園大学音楽学部ピアノ科特命教授。

花岡 千春
Hanaoka Chiharu
東京藝術大学卒業、同大学院器楽科ピアノ専攻修了。故安川加壽子女史に師事。パリ・エコール・ノルマル音楽院に留学、審査員全員一致の第一等首席を得て卒業。ヨーロッパ各地で演奏。その後、イタリア、パルマに居を移し、古典及び近・現代イタリア音楽の研鑽を積む。フィナレ・リグレ、マリオ・ザンフィ・リストなどの国際ピアノコンクールに上位入賞。帰国後はソロリサイタルをはじめ、室内楽や伴奏、放送等で活躍。1999年開催の独奏会で第54回文化庁芸術祭音楽部門大賞を受賞。多数の共演CD、六枚のソロCDや著書がある。国立音楽大学ピアノ科教授を経て、現在国立音楽大学・大学院特任教授。